新築の床を自然素材で!|そのフローリング本物の無垢ですか?

自然素材ともみの木

自然素材でリフォーム!自然素材でも自然素材の効果が発揮されない材料もあります!

本物の自然素材なのか!?本物を手にいれるには目利きが必要なのです。

工務店さんのお手伝いでリフォーム用の設計業務をした時の話です。

建築士も無力な場合があります•••

お客様に「床のリフォームにはとても高価なさくらのフローリングを使うんです!」とお聞ききしました。この時は図面を書く事だけが私の仕事でしたので、お客様へのアドバイスの権限は与えられていません。新築であろうと、リフォームであろうと、工務店さん主体で工事が進むと建築士の出番は制限されます。残念ですがこれが現実です。

「さくら」と言えば広葉樹、固い木です。固いと言う事は冬は寒くてスリッパなしでは過ごせません。

ウレタン塗装に自然素材の効果はありません

引き渡しは冬の寒い季節でした。リフォーム後の床には固いさくら材のフローリング、そして仕上げにはウレタン塗装がかかっていました。無垢材の特徴や性質を知っていれば、ウレタン塗料は塗らないはずです。なぜなら、ウレタン塗料を塗ることで無垢材の特徴である、保温効果や調湿効果が無くなり、ほとんど合板フローリングと変わらない状態になります。

森林浴の効果は針葉樹だけ!

そもそも保温効果や調湿効果があるのは針葉樹です。固い広葉樹にはこのような森林浴効果はありません。住居内の床で、固い木にウレタン塗装は最悪の組み合わせと言えます。住宅の床として、そもそも選択が間違っているわけです。

新築の家の中は寒々しく、温かみのない家に感じました。合板フローリングの家とさほど変わらない状態です。コストの面を考えれば合板フローリングの方が合理的かもしれません。真冬にホットカーペットや床暖房などの 暖房器具に頼らないと、床が冷たくて直に座っていられないでしょう。スリッパは必需品です。

自然素材も適材適所に使わなければ!?

確かに自然素材を使ってはいますが、塗装の方法はもちろん、フローリングの樹種選びを間違えると悲劇はおこります。自然素材という言葉は定義がありませんから注意しなければいけません。自然の中にも人の身体に害のあるものはたくさんあります。

住宅には適材適所に自然素材を使う必要があります。自然素材というイメージの中で間違った買い物をしないようにお気をつけください。

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