もみの木の家– house –

りゅう建築設計が「もみの木の家」をおすすめする理由。それは、私自身がアレルギー体質なので、「中途半端な材料はお客様へ提案したくない」という強い想いから来ています。自分が住む家に「もみの木」を使ってみて、特に床材に関しては「もみの木」以外は考えられません。

「もみの木の家」と「無垢材の家」
の違い

言葉の雰囲気が似ていますよね。だからどちらにも「自然素材の家」とか「健康住宅」というイメージがあります。

でも、違いがあります。

家に使う木材は乾かさないと建築材料として使用できません。当然、昔は木材を乾かすのは天日干しでした。でも、今は木材の95%位は機械熱による矯正乾燥になっています。

しかし「もみの木」は今でもお陽様の力を借りた天日干し。

木材を熱で矯正乾燥すると、木材が本来持っている細胞が死んでしまいますが、天日干しでは細胞が生き続けます。その結果、森林浴効果が期待できるのは、天日乾燥の木材のみという事(他の材料がゼロとは言いませんが、大きな差となります)。

また、無垢材として使われることの多い「広葉樹」には、森林浴効果はありません。森林浴効果が得られるのは「もみの木」のような針葉樹だけなのです。

でも、「もみの木」以外の針葉樹は森林浴効果があるのに、残念な事に熱で乾燥させるので効果が薄れているのです。

こんな風に「もみの木」という材料には手間が掛かっています。無垢材や「もみの木」以外の針葉樹を使った木材とは違いがあります。

「もみの木」9つの効能

01

フィトンチッドによる
森林浴効果、爽快感や清涼

森を見ていると少し霞んでいるように見えることがあります。それが、針葉樹が出している「フィトンチッド」という成分。この成分が森林浴効果の要素と言われています。

そして、半永久的に放散されるフィトンチッドの中の香り成分「テルペン」によって空気が浄化され、室内汚染の代表的な化学物質であるホルムアルデヒド等が化学分解され、室内を快適に保ちます。

森林浴効果が高いと、室内の空気がキレイになり、深呼吸したくなる部屋なります。

また、滝に近づくとホッとする効果を感じます。あれは「マイナスイオン」。多くの自然素材はマイナスイオンを発しています。

マイナスイオンは埃を寄せ付けませんので、自然素材を壁に使用すると埃が溜まることは少ないんです。

02

消臭効果

もみの木はヒノキの様な強烈なニオイは出しません。もみの木が放出する様々な成分によりニオイを分解、部屋の中に独特の匂いをつけません。

室内の生活臭や台所、タバコの臭い等、嫌な臭いが消臭されて気になりません(押入れ、台所、下駄箱やトイレに使用すると尚効果的)ので消臭剤はいりません。

表面がツルツルしている素材は様々なニオイ成分が蓄積されていきます。そして、皆さんご存じかと思いますが「〇〇さん家のニオイ」の出来上がりです・・・

03

調湿効果

針葉樹である「もみの木」は、室内の水分を調湿する効果があります。もみの木の家の室内湿度は常に約50~60%程度を維持します。(写真の真ん中が「もみの木」です)

また、「もみの木」の加工方法にも、湿度調整に適した方法が使われています。

木の加工には同じ木からも柾目(まさめ)と板目(いため)という取り方があります。もみの木は全て柾目。柾目は湿度の調節をします(例えば「寿司桶」は、シャリがベトベトにならないように水分を調節してます)。逆に板目を使うと水を止めます(船が沈没しないように)。このように木の切り方によって用途が違いますし、効果も変わってきます。

※使う場所に合っているかが大切なんです。お部屋の中には「もちろん柾目の板」を使う事がより良く効果を発揮します。どちらが梅雨の時期に「ジメジメ」しないか解りますよね!?

04

省エネ効果

針葉樹の木材、特に「もみの木」は熱の伝導速度が遅いのが特徴です。

そして柾目の表面に特殊加工した「うづくり加工」は座っていると、身体と床材の間に空気層を溜め、徐々に暖かくなっていきます。

足触りは冬場では暖かく、夏場はうずくり加工の効果でサラサラすっきり、裸足がものすごく気持ちが良いですよ!

05

カラダにやさしい弾力性と肌触り

素足で「もみの木」の床に触れていただくと、やさしさを感じます。「もみの木」には適度な弾力があり、歩行時や衝突時のショックを和らげてくれ、膝や腰にもやさしいんです。

床材などに使われる広葉樹は硬い木なので、野球のバット等に使われます。木が硬いため、冬場はヒヤッとして木材自体も硬く素足だと疲れます。逆に「もみの木」のような針葉樹は軟らかく温もりがあります。特に「もみの木」の床材は「うづくり加工」という特殊な表面加工がしてあり、身体の中で特に敏感と言われている「足裏」に適度な刺激を与えてくれ、様々な効果があるそうです。

そして、「もみの木のフローリング」は弾力性があるにもかかわらず他の針葉樹フローリングに比べても、キズにも強いという特長があります。

06

目にやさしい明るさ

もみの木の木肌の色味が目に優しいです。日の光がやさしく、目のストレスを軽減してくれます(光の反射量がほどよいためです)。

やさしい光は、インテリアとバランスのとれた空間を保ちつつ、室内を明るく感じさせる効果があります。

07

観葉植物など艷やかで元気に

これはNASAの実験でも証明されていますが、針葉樹には化学物質を分解する力があります。

室内の空気を浄化する事により植物が枯れにくくなると考えます。

08

音波を乱反射することで
音の反響がうるさくない

自分の感覚ですと音を適度に吸収しているように思えます。音楽家の方がもみの木で音楽部屋を作って、その中で演奏すると音響が良くなったと聞きますが、自分には実感できませんでした。音楽スタジオのように無駄な音を吸収しているのが正解と思います。

また、弦楽器(バイオリン等)の多くは「もみの木」の柾目材が使われています。楽器の修復修理をヨーロッパで修業した知り合いに聞いたところ、昔から使われているとのことでした。楽器との相性が良いのだと思います。

09

忌避効果でダニやカビ等を寄せ付けない

自然に自立している木は、その場から何があっても逃げる事は出来ず動く事はできませんよね。では何故、木は病気にならないのか?カビ、ダニ、害虫を寄せ付けない成分を出しているから。

「もみの木」でゴキブリだらけの飲食店を改修したところ、数ヶ月後にはゴキブリがいなくなった例があります。数か月かかったのは卵から孵化したゴキブリも撃退したからと考えられます。

天日干しした「もみの木」は、製材された後も様々な成分を出し続けて何とも不思議な効果があるのです。

結露・抗菌実験

べニアフロアー、もみの木床板、ナラ無垢材で作った高気密状態の箱に果物を入れて、結露の様子を実際に比較しました。

動画による結露実験の様子

同じ容器の内装材として「もみの木」を使うだけでも、明らかな変化が見られました。

内装材が変わるだけでこれだけの違いが出るということは、住宅に使った場合、どのような効果が期待できるのかがお分かりいただけると思います。

スイス漆喰(天然塗壁)

「もみの木」と一緒に。リノベーションやリフォームで天井や壁部分に。自然素材の強い威力を発揮するのが「スイス漆喰」。

不純物の少ないアルプス産の石灰石を使用したこの漆喰は、スイスで300年以上も変わらない伝統製法で作られる天然100%の本漆喰です。「スイス漆喰」は原材料、製法、質感、安全性、強度、施工性、どれをとっても漆喰の中ではトップクラスと評価されている、まさに漆喰の最上級品と言えます。耐久性においても外壁に使用可能な事からも十分証明されています。

部屋の中を一年中快適に

スイス漆喰は生物のように呼吸をしている素材です。そのため、室内の湿気を吸放湿し、梅雨の季節でも室内を快適に保つことができます。一年中室内を快適に保つ材料は四季のある日本には最適と言えます。

ウイルスとニオイの原因を撃退

スイス漆喰には強アルカリ性という特殊な性質があります。普通の漆喰よりも高いph13という強アルカリ性が抗酸化の効果により、空気中のウイルスや匂いの原因までも分解してくれる力があります。

結露を防ぐ

日本の室内で困り事と言えば「結露やカビ」。アレルギーやシックハウスの原因は化学物質だけではなく、カビが大きく影響していると言われています。日本の気候風土を考えると、スイス漆喰のカビを抑える強アルカリ性は家づくりに最適な選択と言えます。

製法のこだわり

一般的な塗壁材は安価に製造するため、不純物のある石灰石(石灰純度30〜70%)を使うことが多いものです。しかし本製品は純度が98%という高品質な石灰石を使用。また、一般の塗壁材は様々な材料を混ぜて製造されま